習字教室は大人向けのものが増え、年齢を気にせずに文字の上達を目指しやすくなりました。筆の種類や必要な道具を知っておくと、スムーズに習字を習い始めることができます。
こちらでは、広島の習字教室が事前に知っておきたい筆の基礎知識や、習字を習う上での心がけをご紹介しています。習字に興味がある方はぜひお読みになり、習字教室通いの足掛かりにしてください。
目次
習字教室に通う上で知っておきたい筆の基礎知識
習字教室に通うことを考えるなら、筆や道具についての基礎知識をつけておきましょう。道具を正しく丁寧に扱うことは習字の基本です。
筆の名前
まずは用途や状態で異なる筆の名前について知りましょう。筆は太さと穂の状態によって違う名前が付いています。
太さで違う筆の名前
書初めや半紙に1文字~4文字を書くための太い筆(1号~4号)は、大筆・太筆といいます。それよりも少し細く、半紙に6字~8字程度書くときや色紙に書くときに使うものは中筆(5号~7号)です。さらに細い筆は小筆(8号~10号)と呼ばれ、名前やあて名を書くときなど細かく文字を書きたいときに用います。
穂の長さによって使い分けることもありますが、習字や書道を習い始めたばかりの頃は大筆・中筆・小筆を揃えて用途を覚えるだけで十分です。
穂(毛の部分)の状態で違う筆の名前
毛の部分を穂といいます。お店で購入する習字用の筆のほとんどは、新品の状態だとこの穂がカチカチに固まっています。これは糊で固められている状態で、そのまま「固め筆」という名です。
あまり見かけることはありませんが、糊が付いていない筆は「捌き筆」といいます。固め筆と捌き筆のどちらでも習字はできますが、固め筆は初めて使う際に「筆下ろし」という工程が必要です。
太さによって違う筆下ろし
固め筆の筆下ろしは筆の太さによって少しずつ違いがあります。
大筆・太筆・中筆は、穂先から根元までしっかりと筆を下ろします。柔らかくなってきたら指の腹を使って穂先から少しずつほぐしていきましょう。糊が強くてほぐれない場合は、水やぬるま湯につけて優しく揉んでください。くれぐれも力を入れすぎて毛が抜けてしまわないようにしましょう。
小筆は根元まで筆下ろしはせずに、穂先だけをほぐします。だいたい穂の3分の1くらいをほぐしておくと使いやすいです。根元まで下ろすのがご法度というわけではありませんので、用途に合わせて筆下ろししてください。
どの筆も十分にほぐれたら、最後は水かぬるま湯ですすいで糊を落とします。糊が残っていると乾いたときに中途半端に固まってしまったり、墨に糊のカスが混ざったりします。しっかりとすすいでから水分を拭き取ってください。
用意するもの
習字を習う際には必ず必要になる道具があります。何が必要なのかを知り、揃えておきましょう。必ず行うことになる墨を磨るという工程も知っておくと、道具の重要さがわかるはずです。
習字に必要な道具
習字を習い始めたら必ず必要になるのは
- 筆
- 墨(固形のもの)
- 硯
- 水差し
この4つです。他にも文鎮・下敷き・筆巻き・半紙など、あると便利なものは多いですが、最低限上記4つがあれば習字を始められます。この中で墨と硯は特に重要です。墨は製品によって色の出方が違い、磨る時間にも差ができます。できれば何種類か試用してみて、気に入った墨を見つけましょう。
硯は予算に余裕があれば天然石を使ったものがおすすめです。セラミックやプラスチック製の安価なものもありますが、磨ったときの感触がつるつるして風情がなく、濃い墨も作りにくいのであまりおすすめできません。
広島習字倶楽部では必要な道具の販売もしておりますので、道具がなくてもご安心ください。
墨と硯が必要な理由
固形の墨と硯が必要だとお話しましたが、市販の墨汁を使っても同じ黒色を出すことができます。しかし、ほとんどの書道教室では墨汁を使用しません。その理由は磨った墨の方が濃淡や澄み方などが違い、一筆ごとの表情が出やすいからです。
習字教室では墨汁を利用することも多いです。これは芸術的な表現ではなく、文字の上達を目的としているからです。広島習字倶楽部でも、広島にある9つの教室すべてで習字の際は墨汁も利用しています。
習字体験で心がけたいこと
習字は積み重ねによって実力が付いていく技術です。広島習字倶楽部でも教えている、最初から心がけておきたいことをご紹介します。
意識すべきこと
習字教室に通い始めたら、少しずつ意識する部分を増やしていきましょう。筆を走らせる際の意識は、文字を上達させるカギです。
習い始めは習字道具に慣れることを意識する
筆や墨に触れることに慣れていないと、墨の量や力の加減など基本的な動きでさえもままなりません。初めのうちは道具に慣れることを意識しましょう。上手に書くことはまだまだ先の話です。紙に好きなように筆を走らせ、簡単な文字や記号を描いて墨の乗り方や掠れ方、強弱の加減など基礎的な部分を身につけてください。
1点だけ注意したいのは、手首で筆を動かさないこと。腕の動きで筆を動かすのが毛筆の基本です。最初からクセにしておくと楽ですので、ぜひ意識してください。
筆と墨に慣れたら三折法を意識する
筆と墨に慣れ、正しい書き方や姿勢も身についてきたら三折法を意識すると上達が早いです。
三折法とは書き始めから終わりまでを「始筆・送筆・終筆」の3つの動作に分けて考えることをいいます。始筆は筆を下ろしたとき、終筆は書き終わり、送筆は始筆と終筆の間の線です。「トン(始筆)・スー(送筆)・トン(終筆)」のリズムで表現されやすく、実際に意識してみるとこのリズムに納得できるでしょう。
三折法を自然とできるようになったら、はねや払いのときに意識する二折法も学ぶと多くの文字を安定して書けるようになります。
道具の状態にも意識を向ける
習字や書道では書くことだけではなく、道具の扱いも重要です。筆や硯は常に清潔に保ち、丁寧に扱いましょう。状態が悪くなったものを使い続けるのは上達の妨げになります。
硬筆を学ぶときも道具を大切にし、紙やペン・鉛筆を無駄なく使うことが大切です。文字には心がよく映し出されますので、ものを大切に扱う精神を養って美しい文字に繋げましょう。
お手本について
習字や書道ではお手本を見て練習することを臨書(りんしょ)といいます。臨書は文字の上達には欠かせませんが、お手本とした書風が身についていくので「どんな文字を目指すか」を決めることが重要です。
なりたい文字のお手本を探そう
習字の目的は文字をきれいに書く技術を身につけることです。読みやすく整った文字であることは大前提ですが、加えて好きな書風であることも意識しましょう。
習字教室に通っている場合は先生の書をお手本にして臨書するのが基本です。そのため、習字教室を探す場合は先生の作品を見て、どのような文字を書くのかを知っておくとよいでしょう。広島習字倶楽部ではホームページに代表の過去作品を掲載しておりますので、広島で習字教室をお探しの際はぜひご覧ください。
市販の書道の教本や書道作品もお手本にできます。多くの書風から好みのものを臨書したい場合は利用してもよいでしょう。
お手本にする文字の選び方
臨書したいお手本を見つけたら、次は実際に書く文字を選びます。習字教室では習熟度に合わせて課題が決まっている場合もありますので、その場合は先生の指示に従いましょう。
文字を選べる場合は、まずは書きたい文字や書けそうな文字を選ぶのがおすすめです。難しい文字にいきなり挑戦しても、バランスが取れず練習になりません。以下の文字は習字を始めたばかりでも練習しやすい簡単な文字です。
- 一、二、三
- 上下、左右
- 大
- 文
- 永
小学校低学年で習う文字が多いですが、永だけはやや特殊です。「永」には書道で非常によく使われる技法(永字八法)がすべて入っています。側(点)の書き方や払い方、止め方など、多くの文字に使われる技法ですので、集中して永の字を練習するのもおすすめです。
ネットを見て臨書するときは要注意
近年は多くの書道作品がネットでも見られるようになり、習字講座や書道講座の動画も増えました。お金をかけずに、好きなときにお手本として利用できるという大きなメリットがあります。
しかし、出所のわからない書や、書道家以外が作成している動画を安易にお手本とするのは危険です。そのお手本に誤った部分があったり、崩れている箇所があったりしても気づけず、そのまま身についてしまうからです。
ネットで情報やお手本を探す場合は、必ず書き手や情報源をチェックしましょう。
習字に興味をお持ちなら広島の習字教室・広島習字倶楽部へ!無料体験を開催
パソコンやスマートフォンが普及し、習字を学ぶ子供は減少しました。しかし、文字を書く場面はまだまだ多く、美しい文字を身につけておくことは財産になります。
こちらを読んでいる方は、少なからず整った文字や習字の重要さに興味を持っていることでしょう。道具や筆の扱いに不慣れでも、習字教室なら学べるので心配ありません。ぜひ一度体験授業を受けてみてください。
広島市にある広島習字倶楽部では、無料体験教室を開催しております。9つの教室がございますので、学校やお仕事帰りにも通いやすいはずです。広島市内の各教室は下記URLで紹介しておりますのでぜひご覧ください。皆様のご利用をお待ちしております。
広島で習字教室を体験するなら広島習字倶楽部
サイト名 | 広島習字倶楽部 |
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代表 | 鵜川 稲山(うがわ とうざん) |
TEL |
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URL | https://ugawa-hiroshima-shujiclub.com/ |